1月16日に開かれ、20名ほどの皆様に参加していただきました。
今回の講師は、大町市文化財センターの相澤 亮平さんです。
そこで、大変興味深いお話がありました。
それは 「大町のカムナビは蓮華岳ではないか?」
カムナビとは「神奈備」と書き、岩波古語辞典によると
「神が天から降りて来る場所として信仰された山や森」
のことなのだそうです。
相澤亮平さんの考察によると・・
カムナビは、集落から常日頃眺められ、そこに住む人々の
心の拠り所であり、周辺地域の住民に崇拝される人里近くの霊山で、
麓にも神社を祀り、山容は、こんもりと緑の樹に覆われたお椀を伏せたような、
あるいは○○富士と呼ばれるような優美な形をした山だそうです。
蓮華岳は、町の真西正面中央に鎮座し、左右に稜線を連ねる山々を
屏風・衝立にして従え、すっくと中央に正座し、町に正対している感じです。

(写真は蓮華岳)
さらに、両脇から籠川・高瀬川・鹿島川の三川が流れ出て、山裾に西方
浄土への入り口・聖なる祭壇の丘を形成しています。
また、山頂には若一王子神社の奥宮があり、麓には荘厳な若一王子神社
が鎮座しています。
相澤氏は、こうした諸条件が「蓮華岳=カムナビ」であることを示して
いるとおっしゃり、更に「大昔、上原(わっぱら)の縄文人達は山頂の
神の降臨を祈ってストーンサークルを構築したのかもしれない」と、
古代のロマンに思いを馳せておられます。
もしこの推察どおりだとすれば、ものすごくおもしろいですよね。
地域の歴史を知るということは本当に楽しいものです。
情報提供:大町市観光課 (記事・画像提供 観光リポーター鹿田氏)